ご報告ー共命鳥行列・太平洋戦争開戦75周年全戦没者追悼法要 

前回ブログでご案内させて頂きました通り、先日、12月8日木曜日、「共命鳥行列・太平洋戦争開戦75周年全戦没者追悼法要」を無事修めましたので、ご報告申し上げます。

当日、一番懸念していたことは「お天気」。午後2時に、平和記念公園慰霊碑を参拝し、行列を組んで浄宝寺へと向かうわけですから、雨でも降ろうものなら、参加者激減は避けられません。

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果たして当日は晴天なり。しかも、もう一つの懸念「寒さ」も殆ど感じさせない、穏やかで暖かい日和でした。

そして、さらにもう一つの懸念は「参加人数」。いろいろ試算して180名ほど集まるであろうと見積もっていたのですが、何せ初めての試みです。実際の参加は未知数でした。中には「50名集まれば御の字っしょ」と言う輩もおり、ちなみに本堂で用意している椅子席は200席なので、50名だとかなりスカスカ、まばらな印象となって芳しくない。せめて、100名集まって!と願いながら集合場所へ赴けば・・・

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!!これは100名どころではない!大方の予想に反して、200名に達したかもしれません。

余談ですが、原爆投下前、この辺りに浄宝寺は在しておりました。

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午後2時、定刻。主催者「広島遊林会」メンバーが平和公園慰霊碑前に整列し、献花並びに念仏を称え、原爆被害者の方々に対し追悼の意を表します。

そして、各々「共命鳥折り紙」を手に「共命鳥行列」へと移ります。

%e5%85%b1%e5%91%bd%e9%b3%a5↑「共命鳥折り紙」、鳩くらいの大きさがあります。ところで、共命鳥(ぐみょうちょう)とは何か?前回ブログをご参照ください。

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東広島黒瀬町の雅楽グループ「伎楽慈音」の雅楽奏楽を先頭に、列を組んで平和公園内を静かに歩いて行きます。

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原爆慰霊碑より延々と繋がる行列。その厳かな様子から、碑に刻まれた「安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから」、その言葉に込められた平和への願いが行列を貫いているかのように感じられました。

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行列が始まって15分ほどで、先頭がお寺に到着。皆さん、次々と本堂へ上がっていきます。

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本堂に入ると、手にした「共命鳥折り紙」をご本尊前に奉献します。事前に託されたものも含め、何百羽もの「共命鳥」が壇上を埋め尽くしました。

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そして「太平洋戦争開戦75周年全戦没者追悼法要」が始まりました。

怨親平等、自利利他円満、立場を超えて、世界中の人々がお互いがお互いの命を尊重しあう「共命」の世界の実現を願って、「仏説阿弥陀経」をお勤め致しました。

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講師は浄宝寺前住職、諏訪了我。病気療養を経て11ヶ月振りの法話です。

原爆孤児として戦後の辛酸を舐めた前住職は

怨みに報いるに怨みを以ってしたならば、
ついに怨みの息むことがない。
怨みをすててこそ息む。
これは永遠の真理である。

と、ブッダの言葉(ダンマパダ)を最後に引用して「共命」の道を説き、話を終えました。

本堂は廊下まで人が溢れ、用意した椅子200席はほぼ埋まるほどのご参拝。

戦争の恐ろしさと愚かさと悲しさ、そして平和に対する切なる願い、皆が同じ思いを共有した「共命」の貴重なひとときでした。

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