蕾コンサート(黒瀬町 徳正寺)―伎楽慈音

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ここは、東広島市黒瀬町、徳正寺の門前。

山門・経蔵・本堂・大玄関・書院と諸堂堂々と備わった、由緒ある浄土真宗本願寺派寺院です。

実は先日3月26日(日曜日)、ここ徳正寺において「蕾コンサート」が開催されました。

「蕾コンサート」とは何か?

まだ肌寒さの残る三月下旬、いつ花を咲かせようかと頃合いを窺いながら膨らませている桜の蕾から、その名が冠されたのでありましょう。

この時期、地元「黒瀬吹奏楽団」定期公演の場として、今年で第10回目を迎えたのであります。

ところで、その徳正寺、ご住職夫妻、その息子夫妻とその孫達に至るまで、全員が音楽を愛好しているという筋金入り。

コンサートは第1部コーラス・第2部雅楽・第3部吹奏楽と盛り沢山の内容ながら、その全てに、ご住職をはじめとする徳正寺一家が所属演奏しており、また遡ればその全ての創設の中心にいらっしゃるのでした。

そして不肖私はと言えば、第2部雅楽に出演した「伎楽慈音」(徳正寺主催の雅楽グループ)の一員として、この地にやってきたという訳です。

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さて、コンサートが始まってビックリ。本堂は超満員!用意した120席では間に合わず、急遽長椅子を追加する始末です。

第1部はコーラス「黒瀬和雅の会」。吹奏楽の生演奏をバックに朗々と歌い上げます。

因みにこの指揮はご住職、コーラス部員にその奥様、そしてバックドラマーに小学生のお孫さん。

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続いて第2部。雅楽は「伎楽慈音」の出番、即ち私の出番でもあります。

楽器の構成は、笙(和音を奏でるコード進行的な役割を担う)・篳篥(主旋律を奏でる、象のパオーンという鳴き声に近い楽器)・龍笛(主旋律に装飾的な音を施す楽器。私の持管です)という基本構成に加え、

鞨鼓(鼓状の鳴り物を両手に持ったバチで打つ、指揮者的な役割を持つ楽器)・太鼓(但し和太鼓のような奥行のあるものではなく、強いて言えばルンバみたいな形)・鉦鼓(ドラを小さくしたような形状で、真鍮製。金属的な音が出る)という打物に、

琴に琵琶と、雅楽においては上級者が演奏する弦楽器が加わりました。

本格派、豪華メンバーです。

因みに、鞨鼓はご住職、琵琶はその息子さんの副住職、太鼓は先ほどのコラースバックでドラムを勤めたお孫さん、鉦鼓は息子さんの奥さんと4名が出演。

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そして、いよいよメインの第三部「黒瀬吹奏楽団」による吹奏楽です。プロやセミプロ、呉の海上自衛隊楽団員もいらっしゃるということで、ハイパフォーマンス!

さらに、巧みな司会進行・シナリオと小ネタ(音楽当てクイズをはさむなど)で、聴衆を飽きさせません。

因みに、ご住職はバスーンで出演、そしてまたもやお孫さんがパーカッションを演奏。正に八面六臂の大活躍です。

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そして迎えた千秋楽、広島では「お約束」或いは「鉄板」のカープ応援歌。

間もなく始まるプロ野球本戦に向けて、しっかり応援しつつ、見事コンサートは締め括られました。

いやー、ほんとうに音楽って、いいもんですね~

と思わず顔が綻ぶ、すてきな時間でありました。

(因みに「蕾コンサート」、入場は無料です)

 

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 私は只今乳癌闘病中です。音楽や自然や鳥の声、洗い立てのシャツの香りなどささやかな事に感謝の日々です。暖かいコンサートに心がなごみました
    ステージ4と言われ、抗がん剤と誰にも言えない明日の不安の中で出合えて感謝でした

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