怒りの師走

時は師走。猫の手さえも借したいくらい人は大変忙しい時節。街を行き交う車も数を増し、皆行き急いでいるようです。

そんな中、マイペースでトロトロ走らせる私の車は、障害物と目に映るのでしょうか、最近よく、後ろを走るドライバーからクラクションを鳴らされるなどして煽られ(或は、煽られているような気がし)ます。

急いでいてイライラする心情はよく分かりますが、勿論煽られるのは気持ちの良いものではありません、こちらもついムっとなってしまいます。

そんな時「ちっぽけな鉄の箱(※1)の中で独り腹を立てて顔を歪めている」誠に滑稽極まりない自分の姿を想像し、ふつふつと湧き上がる怒りの感情を何とかなだめすかしています。

が、やはりしばらくは悶々とするのです。

限りある人生、こんな小さなことで腹を立て悶々とした時間を過ごすのは何とも勿体ない・・・

もっと度量のでかい人間になりたいな、と思う今日この頃です・・・

ところで最近、書店に行きますと、『怒らないこと』『怒らない技術』などの本が平積みされており、よく売れているようです。

このような本が売れるということは、世の中、怒りに満ちあふれて困ったことになっている、ということなのでしょうか。

ちなみに『怒らないこと』(サンガ新書)は、スリランカの僧、スマナサーラという方の著書で、お釈迦様のみ教えを通して「怒らないこと」の大切さを説いています。

(買わずに)パラパラと立ち読みしたところ、「怒りは人の精神を蝕む毒であるから、良いことは何もない。怒りの根源にある自己に執着する心を見抜き、怒りから心を遠ざけよう。それがあなたの人生を幸せにするのだよ」という、ざっくり言えばそういった内容であったと思います・・・自信ありませんが。。。

「怒りは毒」・・・なるべくなら毒には当たりたくないものです。

が、だれだって怒りたくて怒ってるわけではないはず・・・怒ると気分良くないですもんね。

楽しくて幸せいっぱいで嬉しくて仕方ないって言う時に、怒ろうとしても人は怒れません。

気が付いたらいつの間にか腹を立てている・・・そういうもんだと思います。

怒りを肯定しているわけではありませんが、縁が整えば思わず腹を立ててしまっている・・・そんな危うい自分を省みることが大切なような気がします。

 

                                                               

(※1)お寺の車のこと・・・まあ、煽られやすそうではあります・・・

くるま

 

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 師走になり、気持ちばかりが焦ります。
    街を行きかうドライバーの方もきっと同じなんでしょうね。

    お釈迦様のみ教え「怒らないこと、それがあなたの人生を幸せにするのだよ」なんですね。今の自分自身を改心できるお言葉でした。
    いつも自分自身を見直す機会をいただいて感謝しています。

    年内にきちんと仕事、失礼のない年末のご挨拶とかを考えると時間がいくらあってもたらないような気がします。

    副住職のお車、新しくされたんですね。以前の個性的な色のお車もとても可愛くて私的にはお気に入りでしたが。。
    新しい車は、どうですか。おちついた感じの色合いで可愛いですね。

    私の愛車は、トヨタのラウムで個性的な私にぴったりの可愛い真っ赤です。初心者が買う初めての車で、新品ではありませんがとてもお気に入りです。
    怖いながらも、近くならば一人で運転できるようになりました。

    年末年始に向けて、お風邪など引かれませんように。。
    これからもブログ、楽しみにしています。         

    • コメント、誠にありがとうございます。

      『怒らないこと』(サンガ新書)は、良い本だと思います(立ち読みですが・・・)。
      浄土真宗のみ教えとは少し雰囲気が異なりますが、まりさんの仰るように「自分自身を見直す」機縁を頂けると思います。

      車は、実は以前からお寺にあるものを使っています。没個性的で可もなく不可もなく、何とも印象の薄い車ですが、頑丈です。
      前の青い車は売っちゃいました(^^)。

      お気に入りの車と出会えて良かったですね!赤色はまりさんにお似合いですね。
      免許取り立てであれば、愛車とのドライブは何とも楽しいことと思います。
      が、街を走る車は行き急いでますので、十分に注意して運転なさってくださいね。

      この時期、特にお仕事お忙しいことと存じます。
      どうぞ、くれぐれもご体調にお気をつけください。

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