秋の日帰り旅行

天高く、馬肥ゆる秋。

紅葉と食を求めて、昨日(10月21日)お寺の門信徒の方々と日帰り旅行に行ってまいりました。

ターゲットは、広島県と島根県のほぼ県境にある「八幡原湿原」の紅葉と、浄土真宗本願寺派浄謙寺さんが提供する、珍しげ※な「イタリアン精進料理」。

(※広島弁 珍しげ=珍しそう)

住職と私を含む、煩悩深き総勢15名で朝から小型バスに乗り込み、一路県北へと向かいました。

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一路と言いつつ、戸河内IC付近の「産直」に早速寄り道。

午後になると目ぼしい物産は売り切れてしまうとのことで、早々に買い物を始める我ら一行。

 

 

 

バスは再び県北―広島県山県郡北広島町へと向かいます。

女心と秋の空。大型台風27号も徐々に迫りくる中、雨天決行も覚悟しての旅行でしたが、嵐の前の静けさというか、幸いにも好天候。

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DSC_2890広島市街の喧噪を離れ、穏やかで美しい秋の中国山地を、バスは滑るように進みました。

道中運転手さん(52才、男性)が、

「ここを先月走ったんですよ。」と話しかけてこられました。

今年9月に行われた、山間部をコースとするウルトラマラソン「安芸太田しわいマラソン」にエントリーし、88㎞を12時間で完走したそうです!

こんな山奥の88㎞を走破って・・・

たかだか20㎞の平地のジョギングで膝を壊した私からすると、まさに超人。この人になら安心して運転を任せられる・・・などと勝手なことを思っている内に、最初の目的地、浄謙寺(北広島町奥原)へと到着しました。

さて、時刻は11時半過ぎ。ここで「イタリアン精進料理」をいただくのですが、浄謙寺のご住職がご法話をして下さるとのこと。食事が先か、ご法話が先か・・・

参加されたご門徒のお一人より、「お腹が一杯になったあとだと眠たくなるから・・・」と納得の一言を頂戴し、先ずは浄謙寺ご住職のご法話を聴聞させて頂くこととなりました。

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【この辺り(北広島町奥原)は、山深く雪も多い(2m近く降る!)ことから、若い人の多くは町を出て働き口を見つける。そのため、独り暮らしの老人が多い。あるお婆さんの息子さんは、週に一回家の様子を見に戻ってくるくらい。その帰り際、息子さんが「お母さんも独りだと淋しかろう。」と声を掛けると、「仏さんといつも一緒だから淋しくなんてないよ。」と意外な返事が返ってきた。名号(お念仏)は、阿弥陀仏がお浄土の世界からやって来られた姿。畑に行っても、川に行っても、山に入っても、仏様と一緒。お念仏を称えるところに阿弥陀様が常にはたらいて下さっている。】〈文責淨寶寺副住職〉

都会でも孤独死が問題化している昨今だけに、胸に響くご法話でした。

ところで、浄謙寺は、かつて「石見の中本山」と謳われた、島根県邑南町の名刹浄泉寺出身の僧、浄謙によって開かれた説教所(奥原道場)を由緒とします。江戸中期のことだそうです。その後、寺院化するに当たって、開基の名前が寺号となったとのこと。現ご住職は第13代。名字も浄謙とおっしゃるんだそうです。「寺号も名字も開基の浄謙さんに由来するのは、よっぽどいい方だったんだろうか。」と、ユーモラスにお寺の由緒をお話下さいました。

さて、時間は正午。お食事をいただくのに、絶好の頃合いです。

が、ちょっと長くなりましたので、今回の旅行のメイン、「イタリアン精進料理」については、次回のブログでご紹介させて頂きたいと思います。

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ご法話を頂戴したあと、皆さんと本堂で記念撮影!(前列中央が浄謙寺ご住職、その向かって右が坊守さん、「イタリアン精進料理」のシェフです)

(続く)

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