本日、首都圏では戦後第3位となる大雪で25センチの積雪だったとの有り様ですが、ここ広島は、街をうっすら白くまぶす程度の雪。

朝の通勤時刻を過ぎる頃には雪もすっかり降り止んで、道はとけた雪でしゃりしゃりとなり、特段交通に支障を来すこともなく、歩行者は水たまりの跳ねっ返りを気にする程度で済んだようです。

淨寶寺から徒歩3分、平和大通りに出て東平和大橋を西へ渡り終えると、袂の南側には「広島市立第一高等女学校原爆慰霊碑」があります。

IMG_0933

 

 

 

 

 

 

 

 

道路を隔てた北側に平和記念公園を望むこの通称「市女の慰霊碑」のあまりにも悲しい歴史。

原爆がアメリカによって非情のうちに落とされたその時、国の命令で「建物疎開」という空襲による防火帯を設けるため既設の木造家屋を撤去する作業に従事していた「市女」女子高生一、二年生(12、13歳)全員の544名、教員8名、その他作業に加わっておられた方々含む679名(被害者数は広島平和記念資料館HPより)、その全てが原爆に焼かれてお亡くなりになられました。

爆心地から僅か500mほどの場所。原爆で最も多くの犠牲者を出した学校の慰霊碑。

毎朝、雨の日も風の日も、ボランティアの方々が、この慰霊碑周辺を怠ることなく清掃されています。

 

ところで、慰霊碑の傍らに、全国から寄せられたであろう千羽鶴が掲げられていました。

その上に花が一輪、さりげなく差してある。

IMG_0935

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たかが折り紙、されどそこに込められた、うら若き乙女の全滅に対する、無辜のいのちよ、ただただ安らかであれという切なる願い。

その願いよ雪に濡れて破れるなと、そっと差し出されたビニール傘なのでしょうか。

そのささやかな振る舞いに心揺さぶられました。

 

 

 

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次