今日から師走に入りました。本年もあとひと月。
「一年ってあっという間ですねえ」
と、人とお会いする度に、つい口をついて出ます。
「ほんと、一年一年、年をとる度に早くなります」
まったくその通りで、子供の頃はあんなに長かった一日が、ビュンビュン過ぎていくような気がします。時計の進む速度は変わらないはずなのに、体感する時の流れは年齢を重ねる度に早く感じられます。
生物学者さんなのに、異常に文才のある福岡伸一氏の著作、『動的平衡』(2009、木楽舎)によると「時間どろぼう」の真相は・・・
ータンパク質の新陳代謝速度が、体内時計の秒針なのであるー
たとえば3歳児の新陳代謝は言うまでもなく活発です。身体も日増しに成長するし、生意気な言葉もどんどん覚えます。
しかし、私のような40歳児の代謝はいたってスロー。体力は日増しに衰えるし、覚えたはずの言葉も中々出てきません。
どうやら、3歳児が一年間でやってしまう新陳代謝を、40歳児の私は数年かけてやっているというわけです。
そうすると、3歳児の新陳代謝速度による体内時計の秒針を基準とすれば、必然、40歳児の私の感じる一年とは、3歳児にとっては数年分に相当。
ー実際の時間の経過に、自分の生命の回転速度がついていけてない。そういうことなのであるー
と福岡伸一氏は一刀両断。
たとえるなら、子供の運動会で父兄のかけっこに出場、昔陸上部で短距離走をしていたという韋駄天ぶりを披露してやろうと意気込んだはいいが、足がもつれて無残にも転倒「気持ちは若いが、身体がついていかん・・・」と思わず漏らし哀愁を漂わせるお父さんのような感じでしょうか??
3歳児の体内時計の感覚が基準となって残っているとするなら、年齢を重ね新陳代謝が遅くなる度に、実際の時間と体内時計の感覚のズレが大きくなり、「時間が経つのって、こんなに早かったっけ?」となるのでしょう。
しかしー
「三つ子の魂百まで」
とはよく言ったもの。
昔の人の人間洞察はかくも深いものかと改めて思うのです。
11月半ばから飾り付けられた平和大通りのイルミネーションは、ここ数年で始まったイベント。広島市街の年末年始恒例行事になりつつあるという。まことに綺麗ですが、「今年も一年が終わろうとしているなあ」と幾分感傷的になる広島人も多数と聞いております。
コメント
コメント一覧 (4件)
平和大通りのイルミネーション、とても素敵ですね。はじめて知りました。
京都は、ロームのイルミネーションでクリスマス気分を味わっていましたが近年はお休みされているので、さびしく盛り上がりに欠けるクリスマスでした。
今年は、復活かも??
大晦日は、去年から別院の除夜の鐘で1年の締めくくりを・・・
いずれにしてももう師走、なんかせわしないです。
先日、師走の由来を見ましたが、お坊さん達が忙しく走り回る時期で師走といわれるようになったとか?また教えてください。
淨寶寺のブログも人気が出て来ましたね。おめでとうございます。これからも楽しみにしています。
京都のロームのイルミネーション、あの周囲はこの時期いつも渋滞だった記憶があります。
大人な感じのシックな装飾で・・・今年は復活されましたか?
師走の由来は、まりさんの仰るそのままに聞いています。
やはり、一年が早いですねえ(^^)
ほんとうに拙い内容で恐縮の至りですが、
いろいろとご愛顧ご指導よろしくお願いいたします。
コメント、誠にありがとうございました。
淨寶寺さんにホームページが出来たのを存知あげませんでしたので、今回初めてコメントさせて頂きます。
昨年、貴寺にある父のお墓を建て替える際に自分の先祖のことを調べた関係で、淨寶寺さんのことも色々と調べたのですが、ほとんど何もわかりませんでした。飛諏訪の地から広島に出てきた経緯、毛利氏に従って萩に行かなかった経緯等がわからなかったので、どうしてうちのお墓が貴寺にあるのかというのも謎のままでした。
多分、貴寺の縁起等があると思いますので、寺院情報等で公開出来るものについては公開して行って頂ければなと思っております。これからも、貴寺からの情報発信を楽しみにしております。
いつもお世話になっております。
コメント、ありがとうございます。
おっしゃる通り、弊寺の縁起について触れておりませんでした。
古文書類は恐らく原爆時に焼失しており、詳細は不明かと思われますが、
後日、住職と相談して分かる範囲で掲載させて頂きます。
拙いホームページですが、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。