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昨日の夕方から夜にかけて、平和公園では、8月6日恒例の元安川への灯籠流し(上写真)や原爆ドームを囲むピースキャンドルのイベントが行なわれていました。

多くの観光客、家族連れが訪れて園内は大変賑わい、夜に浮かび上がる無数の色とりどりの光は美しく、さながらライトアップ興行のようでしたが、あくまでも原爆死没者に対する追悼の行為です。

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亡きひとへの思いと火には古来より深い繫がりがあるようです。

広島市内では、盆時お墓に紙灯籠を供える習慣があります。京都では五山の送り火でお盆を締めくくります。長崎五島列島出身の知人によると、島の盆の墓参りで子どもは花火に興じるそうです。

そもそも盆は、その起源が中央アジアにあるという説があります。
あるイラン系の地方ではウルバンという大変古い行事が今でも伝えられており、松明の灯りで先祖の精霊を迎えるそうです。
盆は「盂蘭盆経」(うらぼんきょう)という中国で成立した偽経に由来していますが、そのウルバンという儀式がソグド商人によってシルクロードを伝わって中国にもたらされ、「盂蘭盆」と音訳されたのではないかと考えられているそうです。
因みに「盂蘭盆経」は死者救済の物語であり、ウルバンは「精霊」という意味だそう。

ともかくも、はるか遠く離れた中央アジアでも、盆と同じような死者と火にまつわる儀式が古くから営まれていることには違いありません。

そういえば、法事や葬儀でも蠟燭の火を使います。火は死者と生者を結びつける、恐らく有史以前からの、非常に古い歴史を持った媒介者と言えそうです。

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原爆ドームを囲むピースキャンドル

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